◆ 元の意味(古代)
石を打ち砕く。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
ha
画数
10画
成り立ち
形声
部首
いし
分類
常用漢字
石を打ち砕く字。破壊の負義を持つが、武芸・芸道の「序破急」など創造的突破の含意もある。
ORIGIN
「破」は形声文字で、意符「石」と声符「皮」からなる。許慎『説文解字』巻九石部に「破、石碎なり。石に従い、皮声」とあり、本義は石を打ち砕く、ひびを入れて分裂させる意である。皮はもと獣の皮を剥ぐ形を描いた字で、「表面を剥がす」「分け開く」の語感を担う声符である。白川静『字統』は、破が単なる物理的破壊にとどまらず、軍事・法理・芸道において広範な比喩義を獲得した経緯を論じる。軍事では「破陣」「撃破」、法理では「破戒」「破約」、芸道では能・茶道・武道に共通する構成原理「序破急」の中核語として、伝統を受け継ぎつつもその枠を打ち破って新境地を開く創造的契機を表す。藤堂明保『漢字源』は形声文字とし、皮声系(被・彼・疲など)が「表面を覆う」「広く及ぶ」共通義を担うとし、破は「石の表面を打って砕き、内部を露わにする」の本義から、「破壊」「打破」「破格」「突破」と意味を広げたと述べる。命名では否定的含意が先に立つため原則避けられるが、武術家・芸道家・スポーツ選手の通称・四股名・芸名に「破天荒」「破竹」の含意を込めて稀に用いられる例がある。一般家庭の子の本名としては推奨されない。
構成要素
石+皮
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
石を打ち砕く。
破る、壊す、打ち破る、突破する。
★命名忌避字。破壊の負義が強く本名には用いない。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。