◆ 元の意味(古代)
犬が穴から不意に飛び出すこと
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KANJI ETYMOLOGY
totsu
画数
8画
成り立ち
会意
部首
あなかんむり
分類
常用漢字
穴から犬が急に飛び出す様を描き、勢いよく前へ進み出ること、突き抜ける力を表す字。
ORIGIN
「突」は「穴」と「犬」を組み合わせた会意文字である。許慎『説文解字』穴部に「突は犬、穴中より暫く出づるなり。犬に従ひ穴に従ふ」とあり、犬が穴の中から不意に飛び出す情景を字形の本義とする。白川静『字統』はこの解釈を踏まえつつ、穴は単なる住居穴ではなく、地下の閉ざされた空間を象り、そこから何かが急激に外へ現れる動作を会意として示す字とする。古代の狩猟生活において、獣が穴蔵から突如躍り出る瞬間は警戒と驚異の対象であり、その鋭さ・速さがそのまま「とつぜん」「つきだす」「つきやぶる」の語義に転じたと説く。藤堂明保『漢字源』は音義の系統から、「突」を「卒(ソツ)」「猝(ソツ)」と同系の語とし、いずれも「不意に・急に」という共通の意味核を持つことを指摘する。すなわち、穴から犬が出るという具体的場面は、抽象化されて「急変」「突進」「突起」など、平面を破って立ち上がる動きや時間的な急激さを表す語へと拡張された。後世、軍事用語として「突撃」「突破」が用いられ、また地形や物体の隆起を「突出」と表現するようになる。さらに「煙突」のように細長く立ち上がる管の意でも用いられ、字義は穴から外へ向かう一方向の力としての一貫性を保ちつつ、多面的に展開した。命名においては勢いを示す字だが、衝撃性が強く一般には用いにくい。
構成要素
穴+犬
STROKE ORDER
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MEANINGS
犬が穴から不意に飛び出すこと
つく、つきあたる、突然、突き出る、突起
★命名にはあまり用いられない字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。