◆ 元の意味(古代)
石を細かく砕く。
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KANJI ETYMOLOGY
sai
画数
9画
成り立ち
形声
部首
いし
分類
常用漢字
石を細かく砕く字。粉砕・破砕の負義が強く、命名上は原則忌避される。
ORIGIN
「砕」は形声文字で、意符「石」と声符「卒」からなり、本字は「碎」と書く。許慎『説文解字』巻九石部に「碎、䃺なり。石に従い、卒声」とあり、石を細かく砕く、粉々にする意を本義とする。卒は兵卒・終わるの意で、ここでは「終局まで尽くす」「徹底して至る」の語感を担う声符である。白川静『字統』は、碎が単に物理的破壊を表すのみならず、「身を粉に砕く」「玉砕」など人の献身や悲壮を表す比喩語へと展開した経緯を論じ、字の根底に「個を犠牲にして全体を成す」儒教的・武士道的観念が浸透していると指摘する。さらに仏教語にも「砕身」「砕骨」が見え、捨身の覚悟を示す宗教語として漢字文化圏全域で用いられたことを述べる。藤堂明保『漢字源』は形声文字とし、卒声系(碎・粋・酔など)が「ぎゅっと小さく集約する」「いっぱいに詰める」共通義を担うとし、碎は「石をきめ細かく粉砕する」の本義、転じて「砕ける」「精粋に至る」「身を尽くす」の意に派生するとする。日本では戦時下の「玉砕」の語感が極めて強く、命名上は破壊・夭折を連想させるため避けられる。
構成要素
石+卒
STROKE ORDER
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MEANINGS
石を細かく砕く。
砕く、粉々にする、献身する。
★命名忌避字。粉砕・玉砕など強い破壊の含意を持ち、用いない。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。