◆ 元の意味(古代)
角でつき当たる。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
shoku
画数
13画
成り立ち
形声
部首
つの
分類
常用漢字
角で物に触れる字。感応と機微を捉える徳を象る。
ORIGIN
『説文解字』巻四下に「觸は牴なり。角に从ひ蜀聲」とあり、許慎は角を意符、蜀を声符とする形声字として、牛などが角を以て他物に突き当たることを本義と定める。牴(てい)はぶつかるの意で、角と角がぶつかる動作を指す。白川静『字統』は、蜀の声符は本来「目玉のある虫」を象り、ぐるりと纏わる象であり、そこから「ふれてからみつく・接触する」意を派生させたとする。古代の角觝(かくてい)すなわち角を突き合わせる相撲・闘牛の儀礼において、触は神の意を試み、勝敗を占う聖なる接触をも意味したと白川は指摘する。藤堂明保『漢字源』は上古音を*ț'iukと擬し、属・蜀・濁などの蜀声系統が「べたりとくっつく・くっついて離れない」核義を持つことを示し、触の意味を「角で他物に当たり、刺激を与え感じとる」と説く。意味は物理的接触から比喩的に「心にふれる」「機にふれる」「禁にふれる」と広がった。三家の説を総合すれば、触は単なる接触に留まらず、繊細な感応・心の機微・物事の兆しを敏感に捉える感受性の字である。
構成要素
角+蜀(声)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
角でつき当たる。
ふれる、さわる、感じとる、抵触。
★繊細な感性で人や物の機微にふれる徳を託す字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。