◆ 元の意味(古代)
車輪のあと、わだち。
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KANJI ETYMOLOGY
ki
画数
9画
成り立ち
形声
部首
くるまへん
分類
常用漢字
車輪が通った跡=わだち。秩序・規範を意味し、人生の正しい道筋を示す。
ORIGIN
「軌」は、意符「車」と声符「九」とからなる形声文字である。許慎『説文解字』巻十四に「軌、車轍也。從車、九聲」とあり、車の通った跡=轍(わだち)を本義とする。古代中国の道路は車幅が国家規格として定められており、『中庸』に「今天下、車同軌、書同文」とあるように、車軌の統一は政治統一の象徴であった。秦の始皇帝が車軌を六尺に統一したことは有名で、ここから「軌」は単なる轍の意から転じ、「規範・法則・秩序」を意味するようになった。白川静『字統』は、九には屈曲してゆく意があり、車輪が地に残す折れ曲がった線条を表わすと説く。さらに転じて「常道・きまり」となり、「軌を一にす」「常軌を逸す」のような熟語が生まれたとする。藤堂明保『漢字源』は、九の上古音*kǐəgを声符とし、車輪が描く弧状の跡を表わす形声字と分析し、「曲がりつつ進む線」という意味の核を持つ語族(究・宄・仇など)と関連づける。現代日本語では「軌道・軌跡・常軌」など抽象化された用法が中心で、人生の歩みや進路を意味するため、命名にも稀に用いられる。秩序立った歩みや継承を願う意で選ばれることがある。
構成要素
車(意符)+九(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
車輪のあと、わだち。
道筋・規範・軌道。
★秩序ある歩み・先人の道を継ぐ意。控えめに用いる。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。