◆ 元の意味(古代)
前部が高く反った大夫の車。
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
10画
成り立ち
形声
部首
くるまへん
分類
常用漢字
屋根の張り出した家屋・大夫の車。気品ある住まい・高潔さを示す。
ORIGIN
「軒」は、意符「車」と声符「干」とからなる形声文字である。許慎『説文解字』巻十四に「軒、曲輈藩車。從車、干聲」とあり、本義は前部が高く反り上がった大夫専用の車を指す。古代の身分制では、軒車は卿・大夫が乗る格式高い車であり、庶人は乗ることが許されなかった。白川静『字統』は、干を高く立てた竿の象とし、その竿のように高く反り上がる車の様を表わすと説く。後に「高く張り出すもの」一般を意味するに至り、家屋の屋根の前端=軒(のき)の用法が生まれた。これは日本でも訓「のき」として定着し、「軒先・軒端」のように家屋を象徴する語として広く用いられる。藤堂明保『漢字源』は、干の上古音*kanを声符とし、「高く・反り立つ」意を中核とする語族(杆・竿・幹)に連なるとし、軒も「高くそびえる」点で同源と整理する。さらに転じて「気高い・抜きん出る」の意となり、「軒昂・軒輊」など抽象的な熟語に展開した。家を数える助数詞「一軒・二軒」も日本独自の用法として発達した。命名では「のき」の訓は使いにくいが、品格・抜きん出る・家を護るという象意から、堅実で気高い人柄を願って稀に用いられる。
構成要素
車(意符)+干(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
前部が高く反った大夫の車。
家屋の軒・家・気高いこと。
★気品・高潔・家を継ぐ意。落ち着いた印象。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。