◆ 元の意味(古代)
車で物を委ね送る。
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KANJI ETYMOLOGY
yu
画数
16画
成り立ち
形声
部首
くるまへん
分類
常用漢字
車で物を遠くへ送る意。運搬・伝達を示すが命名には稀な字。
ORIGIN
「輸」は、意符「車」と声符「兪(ゆ)」とから成る形声文字である。許慎『説文解字』巻十四に「輸、委輸也。從車、兪聲」とあり、物資を車に載せて他所へ送り届ける(委ねて運ぶ)ことを本義とする。兪は丸木舟を作るために木をくり抜く形、あるいは膿を抜き出す意を持ち、「中を通して送り出す」意を担う。白川静『字統』は、兪を空ろにくり抜いた舟形とし、それを声符に持つ輸は「車によって物資を地点から地点へと送り通す」運搬行為を表わすとする。古代中国では租税の納入や軍糧の供給に際して輸送が国家事業であり、「輸租・輸貢」のように公的義務として用いられた。後に「贏輸(勝ち負け)」の語のように、相手方へ財を引き渡す意から「負ける」意も派生した。藤堂明保『漢字源』は、兪の上古音*dǐugを声符とし、輸を「車を通じて送り抜ける」意とし、同系に「諭(ことばで通す)・愉(心が通って楽しむ)・癒(病を抜き除く)・喩(意を通して示す)」を挙げる。日本語では「輸送・輸出・輸入・運輸・空輸」など、現代経済の根幹を成す語として頻用される。「敗北」の意は古代漢語に残るが、現代日本語ではほぼ用いない。命名上は「輸」字は流出・敗北の連想を伴い、ほぼ用いられないが、字源としては「世界をつなぐ運搬」の象意を持つ。
構成要素
車(意符)+兪(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
車で物を委ね送る。
おくる・運ぶ・負ける。
★運搬・伝達の意だが「負ける」連想で命名稀。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。