◆ 元の意味(古代)
中に入る、内へ進む。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
komu
画数
5画
成り立ち
会意
部首
しんにょう
分類
常用漢字
人が中へと入って行く。心を込め、思いを注ぐ動作。日本生まれの国字。
ORIGIN
「込」は日本で作られた国字で、「辶(道を行く・進む)」と「入(はいる)」を組み合わせた会意字である。中国の字書には収められず、『説文解字』にも当然見えないが、白川静『字統』は国字の章で込を取り上げ、外から内へ進み入る動作、すなわち「中へ入り込む」「身を入れる」「思いをこめる」という日本語の感覚を、漢字の構成法に則って独自に造形した秀作と評する。中世以降の文献に「込む」「籠込(こめ)」などの形で現れ、近世には「人込み」「申し込み」「飲み込む」など、外から内へと向かう動作に幅広く転用された。許慎の『説文解字』に直接の所収はないものの、辶部の漢字が一様に持つ「歩み進む」意と、入部の「外より内へ入る」意とが綺麗に合成されており、字源理論的にも整合する。藤堂明保『漢字源』も「込」を国字として明記し、「中身を詰める」「気持ちを注ぎ入れる」動作を示すと述べ、現代語でも「心を込める」「打ち込む」「思いが込み上げる」のように、外形の動作と内面の感情の双方を表現できる柔軟な字であると評価する。命名では訓のみで音がないため固有名詞での単独使用は稀だが、誠実に身を入れる姿勢、思いを注ぐ深さを含意する字といえる。
構成要素
辶+入
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
中に入る、内へ進む。
こむ、こめる、つめる、いっぱいになる。
★誠意を込め、心を注ぐ深い情。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。