◆ 元の意味(古代)
退き去る、逃れる。
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KANJI ETYMOLOGY
ton
画数
12画
成り立ち
形声
部首
しんにょう
分類
—
退き隠れ、身を全うす。
ORIGIN
『説文解字』に「遁、遷也。一曰逃也。从辵、盾聲」とあり、辶(ゆく)に盾を声符とする形声字である。盾は身を防ぐ武具にして、これに辵を加えて「身を護りつつ退き去る」、すなわち「のがれる・隠遁する」の本義を成す。白川静『字統』は、盾の防御の象徴性が字義に深く関与し、戦の場より身を退けて全うすること、ひいては『易』遯卦に説く「君子の見識ある退却」の哲理に連なると論ずる。藤堂明保『漢字源』は遁を「トン(duən)」音に括り、盾・遯と同族にして「ぐるりと身を回して避ける」共通義を抽出する。古くは敗走の意もあったが、儒家・道家の思想を経て「俗世を逃れて高潔を保つ」隠逸の佳義を獲得し、『遁世』『遁甲』など術語を生んだ。命名上は常用漢字外につき実例稀なるも、時流に阿らず自らの道を守る慎重さ、世俗の塵埃に染まらぬ清潔感を含意する。
構成要素
辶+盾
STROKE ORDER
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MEANINGS
退き去る、逃れる。
のがれる、隠遁、遁走。
★俗塵を離れ清廉を守る、自律と奥ゆかしさの象徴。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。