◆ 元の意味(古代)
刃の切れ味が悪い、なまくら。
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KANJI ETYMOLOGY
don
画数
12画
成り立ち
形声
部首
かねへん
分類
常用漢字
鋭からず。重く厚き刃。
ORIGIN
『説文解字』金部に「鈍、錭也。从金、屯聲」とあり、刃の鋭くないこと、すなわち錭(なまくら)の意を本義とする。形旁の「金」は金属、声旁の「屯」は本来草木の芽が地表を破り出ようとして屈み滞る象であり、白川静『字統』はこれを「滞り蓄積する」意の語族と捉える。藤堂明保『漢字源』も「屯」を語幹とする語族論において、トン・ドンの音は「重く厚く滞る」感覚を共有するとし、鈍・頓・遁・沌・噸などを同系語として並べる。すなわち鈍とは、刃金が薄く鋭く研ぎ澄まされず、厚く重く滞った状態を指すのである。古くは武器・農具の切れ味を論ずる語であったが、転じて人の才知・動作・感覚の遅鈍にも及び、漢魏以降は「魯鈍」「遅鈍」「愚鈍」と熟して人物批評の語となった。一方、禅家では「大巧若拙、大智若鈍」と説かれ、鋭利を誇らぬ深沈な人格を象徴する語として尊ばれた。命名上は本義の刃の鈍さよりも、軽佻浮薄を退け、地に足をつけて重厚に進むという含意で用いられることがある。
構成要素
金(かねへん)+屯(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
刃の切れ味が悪い、なまくら。
にぶい、のろい、おろか。
★軽率を排し、重厚沈着を尊ぶ含意。一般には命名忌避の字。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。