◆ 元の意味(古代)
本義は丘や山の日のあたる側、すなわち南面を意味する。中国の地名命名法では山の南・川の北を「陽」と呼び、対して山の北・川の南を「陰」と呼んだ。明るく日光を受ける場所を具体的に指す地理的な語であった。
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KANJI ETYMOLOGY
Yo
画数
12画
成り立ち
形声
部首
阜部
分類
常用漢字
「陽」は「阜(こざとへん)」を意符、「昜」を声符とする形声字で、丘の南側=日のあたる明るい斜面を表す。陰陽思想の「陽」として、太陽・明るさ・積極性を象徴する一字。
ORIGIN
「陽」は金文の段階から見られ、左の「阜(こざとへん)」と右の「昜(よう)」から成る。「阜」は段々の重なる土山・丘陵を象った象形で、地形・場所に関わる意符として用いられる。「昜」は太陽が高く昇り光を放つ姿を象り、上の「日」と下の「一(地平)」「勿(光が放射する形)」から成って「あがる・かがやく」の意をもつ。両者が合わさって「昜」が示す日光が「阜」すなわち丘の南面に当たる景、つまり日のあたる斜面=ひなたを本義とする。許慎『説文解字』は「高明なり」とし、明るく高く位置する場所を意味するとした。古代中国の地名で「洛陽」「漢陽」のように川や山の南側を「陽」と呼んだのもこの本義に基づく。隷書・楷書を経て字形は整えられ、陰陽の対概念として哲学・暦・五行思想の中核語となった。
構成要素
左の「阝(こざとへん)」は「阜」の変形で、土を盛った丘・段々の地形を象る意符。右の「昜」は「日」+「一」+「勿」で太陽が光を放ち昇る形を示し、声符「ヨウ」と「あがる・かがやく」の意を併せもつ。
STROKE ORDER
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MEANINGS
本義は丘や山の日のあたる側、すなわち南面を意味する。中国の地名命名法では山の南・川の北を「陽」と呼び、対して山の北・川の南を「陰」と呼んだ。明るく日光を受ける場所を具体的に指す地理的な語であった。
現代では太陽・日光・ひなた・明るさ・表側・積極的なものを表す語として広く用いられる。陰陽の「陽」、太陽・陽気・陽射し・陽光など、ポジティブで生命力に満ちたイメージを担う語として暮らしに深く根付いている。
明るく希望に満ちた人生、太陽のように周囲を照らす存在になってほしいという願いを込めて用いられる。男児名で「陽斗」「陽翔」「太陽」、女児名で「陽菜」「陽葵」など幅広く使われ、温かさと前向きさを象徴する人気の一字である。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。