◆ 元の意味(古代)
鳥のめす、母鳥
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KANJI ETYMOLOGY
shi
画数
14画
成り立ち
形声
部首
ふるとり
分類
常用漢字
柔の徳。
ORIGIN
『説文解字』巻四に「雌、鳥母也、从隹此聲」とあり、許慎は此(シ)を声符、隹を意符とする形声字とし、本義を「鳥のめす」と訓じた。雄(おす)と対をなし、古代より鳥獣の性別を表す根本字である。白川静『字統』は、此が「とどまる」意を持つことから、雌を「卵を抱きてとどまる母鳥」と解し、生命を孕み育む静的・受容的なはたらきを象徴する字とみる。藤堂明保『漢字源』はシ系語族として「此・姿・紫」と通じ、「やわらかく寄り添う」核義を共有するとし、雌雄の対比を陰陽論的に論じた。『老子』第二十八章「知其雄、守其雌、爲天下谿」は、雄たる強さを知りつつ雌たる柔の徳を守ることこそ天下の谿(けい)たる真理であると説き、雌は道家思想において至高の柔徳を象徴する語となった。常用漢字。命名においては、女性に用いて優しさ・包容力・生命を育む母性を象徴する字となり得るが、現代では雌雄の生物学的語感が強く、用例は限定的である。
構成要素
此(声符)+隹
STROKE ORDER
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MEANINGS
鳥のめす、母鳥
めす、女性、柔らかなもの
★柔よく剛を制す老子の徳、慈愛深き母性を象徴する字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。