◆ 元の意味(古代)
雨を求めて待つ、雩祭の祈り。
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KANJI ETYMOLOGY
ju
画数
14画
成り立ち
会意
部首
あめかんむり
分類
常用漢字
雨を待つ祈り。需むる心の象。
ORIGIN
『説文解字』雨部に「需、䇓也。遇雨不進、止䇓也。从雨而聲」と記す。許慎は雨に遭って前進できず立ち止まる意とし、雨を意符、而を声符とする形声字と解した。しかし白川静『字統』はこの説に異を唱え、甲骨・金文を精査して、需の下部「而」は本来、巫祝が雨乞いの儀礼において全身に水を浴びる「沐浴の身」を象ったものであり、雨冠と合わせて、降雨を祈願して身を清める雩祭(うさい)の象であると論じた。これは画期的な解釈であり、需を会意字として捉え直す根拠となる。『易経』需卦に「需、有孚、光亨、貞吉、利涉大川」と説かれ、君子が天命の時を待つ徳目を象徴する卦名となっているのも、この祈雨儀礼の宗教的含意を踏まえている。藤堂明保『漢字源』は声系「需」が「やわらかく潤う」「しなやかに伸びる」の共通義をもち、儒・濡・懦と同族語をなすと指摘する。儒者の「儒」もまた本来は雩祭を司る巫祝の徒に発するとされ、需はあらゆる文明の根源にある「祈り」と「待つ徳」を蔵する字である。命名にあっては、世に必要とされる人材、忍耐強く時を待つ徳望、そして他者に潤いを与える柔和なる人格を期する字として用いられる。
構成要素
雨(意符)+而(巫祝の沐浴を象る)
STROKE ORDER
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MEANINGS
雨を求めて待つ、雩祭の祈り。
もとめる、必要、待つ。
★世に必要とされる人物、時を待つ忍耐と他者を潤す徳を託す字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。