◆ 元の意味(古代)
弱く傷みやすい魚、いわし。
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KANJI ETYMOLOGY
iwashi
画数
21画
成り立ち
会意
部首
うおへん
分類
—
和製の魚名。
ORIGIN
「鰯」は中国の古字書『説文解字』には収載されず、日本で独自に作られた国字(和製漢字)である。会意文字として「魚」と「弱」から成り、字形そのものが「弱い魚」を意味する。和訓「いわし」はもと「よわし(弱し)」の語に由来するとされ、水揚げするとすぐに鮮度が落ち腐りやすい魚であることから名付けられた。藤堂明保『漢字源』では、国字の代表例として「鰯」「鱈」「鯰」などを挙げ、漢字本来の音を持たず訓のみで読まれることを特徴と説く。白川静『字統』も「鰯」を国字に分類し、字形が日本人の生活実感を直接に造形化した好例であると論じる。なお、いわしは古来より大量に獲れる庶民の魚として親しまれ、『万葉集』の時代から食卓の一角を占めた。室町期には肥料(干鰯・ほしか)としても重用され、近世農業を支えた重要な水産物である。節分に鰯の頭を柊と共に戸口に挿し邪気を払う習俗もあり、文化的にも深く根付いている。命名上はほぼ用例がなく、字としての存在は専ら水産・食文化を表すものに限られるが、国字として日本語の独自性を示す貴重な漢字である。
構成要素
「魚」+「弱」の会意(国字)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
弱く傷みやすい魚、いわし。
イワシ、大衆魚、肥料・食材。
★日本独自の国字で、命名に用いられることはほぼない。素朴な日本文化の象徴として字そのものが愛される。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。