◆ 元の意味(古代)
火に燻された煤の色、黒。
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KANJI ETYMOLOGY
koku
画数
12画
成り立ち
会意
部首
くろ
分類
—
黒の旧字。
ORIGIN
黑は「黒」の旧字体で、『説文解字』黑部に「黑、火所熏之色也。从炎、上出囪。囪、古窻字也」と記される。許慎は字を炎(火)と囪(こう=窓・煙突)の組合せに見立て、火の煙が窓を通って燻し、煤けて黒くなった色を本義と定めた。すなわち煙突に煤が付着して黒ずむ様を象った会意字である。五行思想において黒は北方・水徳の色であり、冬・夜・玄妙を象徴する。古代中国では夏王朝が黒を尊び、王者の正装色としたとされる(『礼記』檀弓上「夏后氏尚黑」)。『老子』にいう「玄之又玄、衆妙之門」の「玄」は深く幽暗な黒を表し、道家思想では万物の根源たる神秘の色として黒・玄が崇敬された。白川静『字統』は字源を異にし、黑を「入墨をされた人」の象形と解し、古代の刑罰「墨刑」(顔への刺青)に由来するという独自説を提示する。藤堂明保『漢字源』はコク(黒・刻)系の音に「深く食い込んで離れない」の核義があり、煤や墨の沈着した色を表すと述べる。日本では新字体「黒」が常用され、旧字「黑」は古典・書道・固有名詞に残る。命名における黑は新字「黒」と同様、深く揺るがぬ意志の象徴として用いられる。
構成要素
炎+囪(窓)の会意、または入墨された人の象形(諸説あり)。
STROKE ORDER
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MEANINGS
火に燻された煤の色、黒。
黒色、玄妙、深遠、北方水徳の色。
★深遠で揺るがぬ意志、玄妙な品格を宿す人へ。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。