◆ 元の意味(古代)
神聖な杖を持つ賢人、伊尹(殷の名宰相)
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KANJI ETYMOLOGY
i
画数
6画
成り立ち
形声
部首
亻(にんべん)
分類
人名用漢字
人と尹(神聖な杖を持つ祭官)から成り、神官・賢人を意味する会意字。「伊勢」「伊織」など雅趣ある人名の代表字。
ORIGIN
『説文解字』人部に「伊、殷聖人阿衡也。尹治天下者。从人从尹」とあり、殷の名宰相・伊尹を指す字源説を載せる。声符「尹(イン)」は甲骨文において、手で神聖な杖を持つ祭官の象形であり、政事を司る長官を意味する。白川静『字統』は、「伊」字を尹の地位に立つ偉大な人物の意とし、「彼」「これ」の指示代名詞用法は後起と説く。落合淳思『漢字字形史』は、金文期に「伊」字が成立し、人名・地名(伊水)の固有名詞用法が早くから定着したとする。『詩経』秦風「蒹葭」の「所謂伊人、在水一方」は「伊人=あの人」の指示代名詞用法で、雅趣ある古典表現として日本でも愛誦された。藤堂明保『漢字源』は *iəd を再構し「すらりと立つ」核義を立てる。諸橋『大漢和』は「かれ・これ・ただ・あの・伊勢国の略」を挙げる。**日本人名では伊織・伊吹・伊万里・伊代など男女問わず古典的雅称として極めて人気が高く、特に女児名「伊織(いおり)」は近年急上昇**。地名「伊勢」「伊豆」「伊賀」など日本の精神文化と深く結びつく。
構成要素
亻(人) + 尹(杖を持つ祭官)
STROKE ORDER
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MEANINGS
神聖な杖を持つ賢人、伊尹(殷の名宰相)
かれ、これ、伊(人名・地名用字)
★賢人・伊尹に通じる聡明さと品格を持つ人に。古典的で雅な響きが伊織・伊吹に映える。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。