◆ 元の意味(古代)
横から張り出して進路をふさぐ
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KANJI ETYMOLOGY
bou
画数
7画
成り立ち
形声
部首
女(おんなへん)
分類
常用漢字
進路を遮る働きを示す字
ORIGIN
『説文解字』に「妨、害なり。女に従ひ、方声」とあり、女偏に「方」を音符として配する形声字である。藤堂明保『漢字源』は「方」が「両側に張り出す・横に広げる」を原義とすることに注目し、「妨」は「横から張り出して通路をふさぎ、進行を遮る」働きを表すと説く。すなわち本来は具体的な物理的妨害を意味した。白川静『字統』は「方」を耒(すき)あるいは死者を並べた象形ととらえる立場から、「妨」を「物事の進行に女(あるいは何ものか)が立ちはだかり、害をなすこと」と解し、後に抽象化して「邪魔・障害」の意となったとする。許慎の「害なり」という訓は早くから定着しており、『漢書』『後漢書』にも「妨害」「妨礙」の語がみえる。和語の「さまたげる」は、間に何かを差し挟んで滞らせる意で、字義とよく一致する。今日では「妨害」「妨げる」など否定的文脈で用いられ、命名にはほとんど使われない字であるが、字源を辿れば、「方」の方向性・公正さの意と「女」のしなやかさが組み合わさり、本来は中立的に「働きを止める」物理動詞であった点が注目される。漢字史上、形声字における意符と音符の役割分担を典型的に示す例の一つとして、字書類で頻繁に引用されてきた字でもある。
構成要素
女(意符)+方(音符・両側に張り出す)
STROKE ORDER
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MEANINGS
横から張り出して進路をふさぐ
さまたげる。邪魔をする
★(命名にはほぼ用いられず)
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。