◆ 元の意味(古代)
豊満な女性、母
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KANJI ETYMOLOGY
jou
画数
20画
成り立ち
形声
部首
女(おんなへん)
分類
人名用漢字
「嬢」の旧字。気品と豊穣を秘めた古雅な娘の字
ORIGIN
「孃」は『說文解字』女部に「煩擾なり。一に曰く肥大なり。女に从ひ襄聲」と収める形声字で、現代字「嬢」の正字、康熙字典体である。意符の「女」が女性を表し、音符兼意符の「襄」が音と豊かに包み込む意を担う。「襄」は『說文』に「漢令に解衣して耕すを襄と曰ふ」とあり、衣を脱ぎ仕事に取り組むこと、また中に多くのものを含むことを意味する。白川静『字統』は、「孃」がもと豊満で成熟した女性を指し、また母を呼ぶ「阿孃(あじょう)」の語にも用いられたとする。漢代の楽府や唐詩には「耶孃(やじょう・父母の意)」「阿孃」が頻出し、母性の慈愛を含み持つ字であった。やがて意味が転じて、未婚の若く美しい女性、令嬢、深窓の佳人を指す尊称として定着する。藤堂明保『漢字源』は語源を「襄(中にいっぱいに含む)」と同系とし、内に豊かなものを宿す女性のイメージから、母また娘の双方の意を生じたと解する。日本では平安以来漢籍を通じて伝わり、「孃」の字は格調高い文語表現や雅称、また固有名に用いられてきた。1949年の字体整理で常用字体は「嬢」となったが、人名用漢字としては旧字「孃」も認められており、伝統的な書きぶりを好む家系で用いられる。母性の包容力と娘の若やぎを併せ持つ、奥行きのある字である。
構成要素
女(意符) + 襄(音符兼意符・ゆたかに包む)
STROKE ORDER
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MEANINGS
豊満な女性、母
娘、若い女性、母(古義)
包容力と気品を兼ね備え、内に豊かな実りを蔵する女性像
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。