◆ 元の意味(古代)
土を盛り樹を植えて領域の界を定め、土地を授ける儀礼
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
fuu
画数
9画
成り立ち
会意
部首
寸(すん)
分類
常用漢字
土を盛り樹を植え、手で領域の界を定める形。封土・封印に通じる、結界と委任の字。
ORIGIN
『説文解字』土部に「封は諸侯の土を爵するなり。之に从ひ土に从ひ寸に从ふ。寸は其の制度を守るなり」とあり、許慎は天子が諸侯に土地を授ける封建の儀礼を本義とした。古文・金文の字形は、土の上に木(樹)を植え、寸(手)でこれを扶ける形を描く。古代中国では国境や領地の界を示すために土を盛り樹を植える「封樹」の習俗があり、これにより天子が定めた領分が示された。白川静『字統』は、これを境界儀礼と捉え、領土の授受・神域の標示・墓域の画定など、聖俗にわたる「結界」を象る字と論じる。藤堂明保『漢字源』は「ふっくらと盛り上げて閉ざす」を核義とし、邦・峰・蜂など封を音符とする字群と同系で、いずれも「盛り上がり閉じる」意を共有すると述べる。『書経』に「封建親戚」と封建制度を説き、『詩経』には「封人」(境界を守る官)が登場する。後世、書状や容器を密閉する「封印」、爵位を授ける「冊封」、領域の意の「封土」など、多彩に展開した。日本でも書札・贈答に封を用い、慎ましく秘するゆかしさと、信義を守る重みを兼ね備える字として尊ばれてきた。
構成要素
圭(土を盛る・樹を植える)+寸(手・規範)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
土を盛り樹を植えて領域の界を定め、土地を授ける儀礼
とじる、封印、領土を授ける、境界、書状を閉じる
信義を堅く守り、自らの領分を確かに治める誠実さを象徴。秘めた覚悟と高潔な志を表す格調ある一字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。