◆ 元の意味(古代)
終わる、すでに完了する
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KANJI ETYMOLOGY
i
画数
3画
成り立ち
象形
部首
己(おのれ)
分類
常用漢字
胎児や蛇が伸び切って終わった形に象り、「すでに・終わる」意を示す字。
ORIGIN
『説文解字』では己・巳・已の三字は同源として扱われ、己部または巳部の傍に置かれた。許慎は已を「以なり、訖なり」と注し、すでに・終わるの意とする。字形は己と類似するが、上部の開きが己より少し閉じられた形をとる。白川静『字統』は、巳が胎児や蛇が体を曲げて潜む象形であるのに対し、已は胎児や蛇が体を伸ばし切って外に出る形、すなわち「すでに完了した状態」を示すと解説する。藤堂明保『漢字源』も已を「巳の伸びきった姿」と捉え、音「イ」は「終わって尽きる」意の語族に属するとし、巳が始まりを示すのに対し已は終わりを示す対概念であるとする。古典での用例は極めて多く、『論語』泰伯篇「死而後已、不亦遠乎」は曽子の言で、士たる者は死してのち已(や)むのみ、その任は遠いとの覚悟を示す名句である。『孟子』尽心上「学不可以已」は荀子勧学にも通じ、学びは止めてはならぬと説く。また「已矣乎」「已而已」など終助詞・副詞としての用法も極めて多彩で、漢文読解の鍵となる字である。日本では「すでに」「やむ」と訓まれ、完了・断念・限定の繊細な意を担う。人名で用いられることは稀だが、深い余韻を持つ字である。
構成要素
胎児・蛇が伸び切った形の象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
終わる、すでに完了する
やむ、すでに、のみ、それだけ
事を成し遂げ、節目を大切にする落ち着いた人。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。