◆ 元の意味(古代)
神に捧げる清浄の絹布、贄として贈る帛
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KANJI ETYMOLOGY
hei
画数
15画
成り立ち
形声
部首
巾(はば)
分類
常用漢字
神に捧げる絹布、清らかな祈りの字。
ORIGIN
『説文解字』巾部に「幣は帛を以て贄と為すなり。巾に従ひ敝声」とある。声符の「敝(ヘイ)」は布巾(巾)を打ちたたいて繊維を払い清める形に由来する会意字で、やぶれる・はらい清める意を含む。意符の「巾」は布帛を表す。白川静『字統』は、敝声に「神事に用ゐる清められた布」の意を見いだし、神前に供える絹布、すなわち「みてぐら」「ぬさ」を「幣」と称したと解する。藤堂明保『漢字源』も、神に贄として奉る絹布、また賓客に贈る礼物としての布帛を原義とし、転じて貨幣・通貨の意になったと説く。古代中国では絹布が交易の媒介となり貨幣の役を果たしたため、布幣・刀幣・銭幣などの語が生まれ、後には金属貨幣全般を「貨幣」と総称するに至った。日本では古来、神道祭祀において紙や麻・絹を細く切って棒に挟んだものを「幣(ぬさ・みてぐら・へい)」と呼び、神に捧げる清浄の象徴とした。御幣・幣束・大麻(おおぬさ)はみな同源である。神聖を奉ずる字であると同時に、「幣帛」「幣物」のように礼を尽くした贈与をも意味し、誠実な志を捧げる徳行の字とされる。
構成要素
巾(布)+敝(はらい清める)
STROKE ORDER
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MEANINGS
神に捧げる清浄の絹布、贄として贈る帛
ぬさ、みてぐら、贈り物、貨幣
清廉で誠実、神仏に守られる人へ。礼節を重んじ、人に贈り尽くす徳を備える字。常用ではあるが用例は少ない。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。