◆ 元の意味(古代)
脱穀して穀皮が散る豊穣の情景。やすらか。
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KANJI ETYMOLOGY
kou
画数
11画
成り立ち
形声
部首
广(まだれ)
分類
常用漢字
穀物を脱穀する豊穣の音から、安らぎ健やかを表す字
ORIGIN
『説文解字』禾部に「康は穀皮なり」とあり、もみ殻すなわち脱穀された穀の外皮を本義とする。許慎は「米」と「庚(こう)」の声符からなる形声字と分析した。白川静『字統』は甲骨文・金文の字形を厳密に検討し、上部の「庚」は両手で杵を持って臼を搗(つ)く形を象り、下部の四点は飛び散る穀粒・もみ殻を表すとする。すなわち脱穀の作業全体を象った会意的形声字であり、収穫の豊かさ、五穀豊穣の喜びの音が満ちる情景から転じて「やすらか」「健やか」「ゆたか」の意が生じたと論じる。藤堂明保『漢字源』は声符「庚」を「コウ=硬く張る」のグループに属させ、籾殻が硬く張った様、また脱穀によって心が満たされ和らぐ意の派生として説明する。古典『書経』には「康寧」「康哉」と頻出し、安泰・健康・豊穣を寿ぐ語として用いられた。後漢以降、人名・地名に広く採られ、唐の年号「永康」、清の聖祖「康熙帝」など治世の安定を象徴する字として尊ばれる。日本でも徳川家康をはじめ歴代に好まれ、健康・安寧・長寿の願いを込める命名最重要字の一つ。
構成要素
庚(杵で搗く形)+ 米(穀粒)
STROKE ORDER
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MEANINGS
脱穀して穀皮が散る豊穣の情景。やすらか。
健やか。安らか。豊か。穏やか。
心身ともに健やかで、生涯を穏やかに豊かに過ごす人を象徴
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。