◆ 元の意味(古代)
弓がしなやかにたわむ、若くやわらかい
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KANJI ETYMOLOGY
jaku
画数
10画
成り立ち
会意
部首
弓(ゆみ)
分類
常用漢字
二つのしなやかな弓、若く柔らかな力。
ORIGIN
『説文解字』に「弱は橈(しな)うなり、二弓に从ひ二彡に从ふ。彡は橈の貌なり」と記され、二つの弓と二つの彡(さんづくり、毛の流れる様)を組み合わせた会意字である。彡は柔らかく流れる毛髪や繊維を象り、しなやかにたわむ様子を表す。白川静『字統』は、弱の原義を「二本の弓のしなやかにたわむさま」とし、強さに対する単なる劣位ではなく、若く柔軟で伸びしろを持つ状態を指す字であったと解する。古代において「弱冠」とは男子二十歳の称であり、まだ完全には成熟していないが、これから成長する若者の称号として誇りをもって用いられた。すなわち弱とは否定的な「弱さ」ではなく、しなやかで未だ硬直せず、変化と成長の可能性を秘めた状態の積極的表現であった。藤堂明保『漢字源』は、弱の音「ジャク」が「若(わかい)」「諾(しなやか)」と通じ、柔軟性・可塑性を共通の語感とすると指摘する。老子もまた「柔弱は剛強に勝る」と説き、しなやかなものこそが堅硬なものに最終的に勝利するという逆説の知恵を伝えた。名前に用いる場合、現代では「よわい」の語感が強く敬遠されがちだが、本来の字源に立ち返れば若さ・しなやかさ・成長性・柔軟な賢さの象徴であり、漢籍に親しむ層には深い意味を持つ字である。
構成要素
弓+彡を二つ重ねた会意
STROKE ORDER
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MEANINGS
弓がしなやかにたわむ、若くやわらかい
よわい、わかい、おとろえる
しなやかさ・若さ・柔軟な賢さ(本来は積極的)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。