◆ 元の意味(古代)
心がせばまり追い迫る、いそぐ
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KANJI ETYMOLOGY
kyuu
画数
9画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
心がせまり張り詰めて事を進める、迅速と緊張の字
ORIGIN
『説文解字』心部に「急、褊(へん)なり。心に従ひ、及(きゅう)聲」とある。許慎は本義を「心がせまく、ゆとりがない状態」と解し、心を意符、及を聲符とする形声字に位置づけた。聲符「及」は前を行く人を後ろから手で追いついてつかむ象形で、「追い迫る・近づく」核義を持つ。白川静『字統』は、心に何かが追い迫り、ゆとりを失って張り詰めるさまを急と説き、及の追迫の意が心情に転じた字とした。藤堂明保『漢字源』は同系語族として「及」「汲」「級」を挙げ、「次々に追いつき切迫する」「狭い間隔で続く」という共通義を抽出する。急の核義は「狭く逼まる」であり、ここから「いそぐ・はやい」「きびしい」「さしせまる」など多義が派生した。古典では『左伝』に「事急なり」、『史記』項羽本紀に「急に楚を撃つ」など、緊迫した局面を表す常用語として現れる。仏教でも「急急如律令」の呪文末尾に用いられ、神速をもって命を奉ぜよの意とされた。日本語訓「いそぐ」「せく」は、いずれも内側から押し出される時間的圧迫感を伝える。「急場の機転」「急流」「緩急」のように、速度・勾配・緊張の度合いを示す広い用法を持つ。命名では使用例は多くないが、機敏さや決断の速さ、時を逃さず行動する気概を象徴する字として、創作名や雅号に用いられることがある。
構成要素
及(追いつく)+心
STROKE ORDER
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MEANINGS
心がせばまり追い迫る、いそぐ
いそぐ、はやい、さしせまる、けわしい
機敏さ、決断の速さ、時を逃さぬ行動力(用例は限定的)
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。