◆ 元の意味(古代)
兄や年長者に従順に従い敬う心
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
tei
画数
10画
成り立ち
形声
部首
忄(りっしんべん)
分類
人名用漢字
兄を敬い弟を慈しむ、家を支える穏やかな心
ORIGIN
『説文解字』には独立の項目を立てず「弟」の項に「弟、韋束の次第なり」とあり、後の字書で「悌」が「弟に従い、心に従ふ。弟亦た声」と整理された形声兼会意字。声符の「弟」は革紐を順序よく巻きつけた形で、「次第・順序」の意を持ち、これに心を加えて「兄弟の序を心で守る」徳目を表す。白川静『字統』は、弟が儀礼における順序を意味し、悌は年長者への敬愛を心でもって行う徳と説く。藤堂明保『漢字源』は、弟(テイ)は「順に並ぶ」意で、年下が年上に従順に従う心持ちを「悌」と表すとする。古典では『論語』学而篇に有子の言として「其の人と為りや、孝弟にして上を犯すを好む者は鮮し。上を犯すを好まずして乱を作すを好む者は、未だ之あらざるなり。君子は本を務む、本立ちて道生ず。孝弟なる者は、其れ仁の本たるか」とあり、孝(親への敬愛)と並んで悌(兄弟・年長者への敬愛)が仁の根本とされる。『孟子』離婁篇でも「堯舜の道は、孝弟のみ」と説かれ、儒家倫理の二大柱を成す。『弟子規』『二十四孝』など教化書を通じて広く民衆教育に浸透した。日本では江戸時代の藩校・寺子屋で『孝経』とともに重んじられ、「孝悌忠信礼義廉恥」の八徳の一つに数えられた。命名では家族や仲間を大切にする調和の心、争わず穏やかに人と接する徳を願って用いられる。
構成要素
忄(心)+弟(声符、順序)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
兄や年長者に従順に従い敬う心
兄弟仲がよい・年長者を敬う・すなお・やわらぐ
家族・仲間を大切にし、和をもって人と接する穏やかさ
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。