◆ 元の意味(古代)
心が暗く閉ざされ、過去を惜しむ思い
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KANJI ETYMOLOGY
kai
画数
9画
成り立ち
形声
部首
忄(りっしんべん)
分類
常用漢字
暗く閉ざされた心を照らし直し、再び正道へ向かう自省
ORIGIN
『説文解字』巻十下に「悔、悔恨なり。心に従い、毎声」とあり、形声字。声符の「毎」は髪飾りをつけた女性(母)の象形で、「うっそうと生い茂る・暗く深い」意を含む。白川静『字統』は、毎は母の盛装した姿で「豊かに茂る」意があり、心が暗く茂って迷う状態から「くいる・くやむ」の義を生じたとする。藤堂明保『漢字源』は、毎(マイ・カイ)は「暗くこもる」意で、心が後悔の念で暗く閉ざされる様を表すと説く。古典では『易経』繋辞伝に「悔吝なる者は、憂虞の象なり」とあり、悔(後悔)と吝(物惜しみ)は人の心の憂いを示す象徴とされる。さらに『易経』では「悔亡(かいぼう)」(悔いがなくなる)が吉兆を示す重要な術語で、過ちを改めることで災いが消える道理を説く。『論語』為政篇には「言寡尤、行寡悔、禄在其中矣」(言葉に咎少なく、行いに悔少なければ、禄は其の中に在り)とあり、悔の少ない人生こそ理想とされる。一方、悔いを抱くこと自体は決して否定されず、改過遷善の出発点として尊ばれた。仏教でも「懺悔(さんげ)」が修行の根本とされ、過去の業を悔いて新たに発心する契機となる。日本では『歎異抄』『正法眼蔵』などに悔過の精神が見え、武士道でも「武士に二言なし」と並んで「悔いを残さぬ生き様」が称揚された。命名には用いにくいが、自省して成長する精神を象徴する字である。
構成要素
忄(心)+毎(声符、暗くこもる)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心が暗く閉ざされ、過去を惜しむ思い
くいる・くやむ・後悔・残念に思う
自省を重ね、過ちから学んで成長する誠実さ
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。