◆ 元の意味(古代)
心を揺さぶられたまま残る、悔しさ・心残り・無念
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
16画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
胸を揺さぶり残り続ける、深い心残りと無念を表す字。
ORIGIN
『說文解字』に直接の項目はないが、後の字書では「憾は恨むなり」と訓ぜられる。字形は心と「感」から成る形声字で、声符「感」は咸(みな・ことごとく)と心から成り、白川静『字統』は、「咸」が戈(ほこ)と口(祈祷の器)から成って祈りに応える呪的響きを示し、その響きが心を揺さぶる様を「感」と捉える。「憾」はその感動・揺さぶりが収まらず、心に残り続ける残念・無念の情を意味すると解する。藤堂明保『漢字源』は「カン」系の語族として「ゆさぶる」「響き残る」中核義を挙げ、心が揺さぶられたまま落ち着かず、しこりとなって残る情感が「憾」の核心であるとする。『春秋左氏伝』『戦国策』『史記』に「憾」が「うらみ」「無念」「悔い残る」の意で頻出し、特に対人関係において激しい憎しみではなく、和解しきれぬ心残り、十分に意を尽くせなかった悔恨を意味する点に特色がある。日本でも「遺憾」「憾み(うらみ)」と用いられ、外交や公的声明で「遺憾の意」と表される際は、激情としての怒りではなく、整然とした表現の下に潜む深い不本意・悔しさを伝える重みある語として機能する。命名にはほぼ用いられない。
構成要素
忄(心)+ 感(声符・心を揺さぶる響き)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心を揺さぶられたまま残る、悔しさ・心残り・無念
うらむ、心残り、残念、無念、遺憾
命名には不向きな字(負の感情字)
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。