◆ 元の意味(古代)
心が高ぶり激しくなげく
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KANJI ETYMOLOGY
gai
画数
13画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
世の不正に憤り、志を高くして嘆く義憤の字
ORIGIN
『説文解字』巻十下に「慨は忼慨なり、心に从ひ既の聲」とあり、心を意符、既を声符とする形声字である。声符の「既」は食器の前で人が顔を背けて食を終えた形を象り、「すでに尽きた・終わった」の語感を持つ。これを心に冠して、満たされず尽きせぬ思い、すなわち何かが終わったあとに残る無念や憤懣を「慨」と表した。許慎は本義を「忼慨(こうがい)」とし、声を励まし高く激する心の動きと説く。白川静『字統』は既を「事の終わり」と捉え、慨を「事が思うようにならず終わったあとに胸に残る激情、嘆息」と解する。藤堂明保『漢字源』は既の音系に「気が昂って息が切れる」語感を認め、息詰まるほどに激する感情から「なげく・憤る・感慨ふかい」の義が生じたとする。古典では『史記』項羽本紀「悲歌慷慨」、諸葛亮「出師表」「未だ嘗て歎息痛恨せずんばあらず」、陶淵明「慨然として志に有り」、文天祥「慷慨」など、憂国の士や志ある者が抱く義憤・悲憤・無念を表す語として用いられた。日本でも幕末志士の詩文に頻出し、「慷慨」「感慨」「憤慨」の語に展開した。「感慨無量」のように深く感じ入る穏やかな用法もある。名に用いる例は稀だが、不正を許さぬ高潔な志、人生の機微に深く感じ入る重厚な精神性、義に殉ずる気概を象徴し得る一字である。
構成要素
心(こころ)+既(声符・尽きる・気が昂る)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心が高ぶり激しくなげく
なげく、いきどおる、深く感じ入る
高潔な志と深い感受性
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。