◆ 元の意味(古代)
心を巡らせて深く考え、先を見越して計ること
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KANJI ETYMOLOGY
ryo
画数
15画
成り立ち
形声
部首
心(こころ)
分類
常用漢字
虎の威厳と心の働きが重なり、深く思い巡らす知性を表す字。
ORIGIN
『說文解字』は「慮は謀思なり。心に从ひ、䖍聲」と説き、心を本義とし、上部の「虍(とら)」の音を借りた形声字と位置づける。許慎は思(思考)と謀(はかりごと)の中間にある働き、すなわち先を見越して幾重にも考えを巡らせる行為を「慮」と名づけた。白川静『字統』は、「虍」が単なる声符ではなく虎の威儀ある姿を象り、その厳かさをもって心が事に向き合う様を示すと指摘する。古代の祭祀において、虎の文様は邪を祓い精神を引き締める呪具として用いられ、慎重に物事を計る心構えを「慮」が体現したと見る。藤堂明保『漢字源』は語源を「ロ・リョ」系(ならべる、つらねる)に置き、心の中で考えを連ね並べる意とする。『論語』衛霊公篇に「人遠き慮り無ければ必ず近き憂い有り」とあるように、近視眼的でない長期的視座を含意し、『孟子』『荀子』では深謀遠慮の徳として君子の資質に数えられた。日本では「思慮」「配慮」「遠慮」「熟慮」など、軽率さの対極にある成熟した思考を表す語として定着し、相手を慮(おもんぱか)るという他者への想像力をも意味するに至った。
構成要素
虍(声符・威厳)+ 心(意符・思考)
STROKE ORDER
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MEANINGS
心を巡らせて深く考え、先を見越して計ること
思いめぐらす、配慮する、案じる、おもんぱかる
深い思考力と、他者の気持ちを察する優しさを併せ持つ聡明な人物像
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。