◆ 元の意味(古代)
言葉を尽くして難事を熟慮し計画する。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
bou
画数
16画
成り立ち
形声
部首
ごんべん
分類
常用漢字
深い思慮で計画を巡らす、戦略と知略の文字。
ORIGIN
「謀」は形声文字で、意符の「言」と音符の「某(ボウ)」から構成される。許慎『説文解字』言部には「謀は慮りて事を難ずるを謀と曰ふ。言に従ひ某声」と記され、本義は「言葉を尽くして難事を熟慮し、計画を立てる」ことである。「某」は梅の実を象った字、あるいは「名指しを避けて指し示す」字であり、白川静『字統』では「某」が祭祀において名指しをはばかる神聖な対象を示す字であったとし、「謀」は秘密裏に語られる重要な相談を意味する語であると解説する。白川はさらに、古代の戦争や政治において「謀」は神意を問いつつ立てられる戦略を指し、単なる策略ではなく祭祀的厳粛さを伴う行為であったと論じている。藤堂明保『漢字源』では、「某」が「あれこれと検討する」「不確定な対象」という核義を持ち、「謀」は「言葉でいろいろと思案する」「計画を練る」という意味になると説明される。古典では『論語』学而篇の「人の為に謀りて忠ならざるか」のように、誠実な計画立案を表し、また『孫子』に代表される兵法では「謀略」が最高の戦術として尊ばれた。命名にはやや重い字だが、深い思慮と先見性を象徴し、戦略的知性を表す字である。
構成要素
言(ことば)+某(音・思案)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
言葉を尽くして難事を熟慮し計画する。
はかる、はかりごと、計画、策略。
★深い洞察と戦略眼で、未来を切り拓く知略の人に。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。