◆ 元の意味(古代)
梅の実、酸味のある木の実。
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KANJI ETYMOLOGY
bou
画数
9画
成り立ち
会意兼形声
部首
木(き)
分類
常用漢字
梅の実を口に含み、名を伏せたまま事を示す字。
ORIGIN
『説文解字』木部に「某は酸果なり。木に从ひ甘に从ふ。闕」とあり、もとは「梅(うめ)」の本字で、酸味のある木の実を意味した。構成は「甘」と「木」から成り、口に甘酸を含む木の実、すなわち梅の象を表す会意兼形声字である。後に植物名としては「梅」が代わって用いられるようになり、某は専ら「なにがし・それがし」と訓じて、名を伏せた人物・事物を示す代名詞へと意味が転じた。白川静『字統』は、古代占卜・契約の文中で具体名を避けて「某甲」「某乙」と書いた慣習を紹介し、名を秘することが呪術的・礼法的に意味を持ったと説く。藤堂明保『漢字源』は某を「謀(はかる)」「媒(なかだち)」と同源の語族に置き、名を明示せず暗に指し示すあいまいな働きを共通義とする。「某月某日」「某社」「某氏」のように、現代でもプライバシー保護や控えめな婉曲表現として広く用いられる。本義の「梅の実」と「ぼかしの代名詞」が一字に同居する珍しい字で、奥ゆかしさと慎みの語感を備える。
構成要素
甘(口中の甘酸)+木(樹)。本義は梅。
STROKE ORDER
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MEANINGS
梅の実、酸味のある木の実。
それがし、なにがし。名を伏せた指示。
慎ましさ、奥ゆかしい品位、控えめな知性。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。