◆ 元の意味(古代)
手で吟味して選び取る
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KANJI ETYMOLOGY
taku
画数
7画
成り立ち
形声
部首
扌(てへん)
分類
常用漢字
数多の中から良きものを見極めて選び取る、賢明の手
ORIGIN
「択」は旧字「擇」の新字体である。『説文解字』手部に「擇は柬選なり。手に從ひ睪聲」とある形声字で、意符は「扌(手)」、声符は「睪(えき)」である。睪は囚人や物を上から見おろして見張る形象を含み、藤堂明保『漢字源』は、睪の音が「次々と吟味して選り分ける」イメージを保持し、「擇」は手で一つひとつ吟味し、適切なものを取り上げる動作を本義とすると解する。白川静『字統』は、古代の祭祀において犠牲(いけにえ)に供する獣を厳選する儀礼的所作と関連づけ、神に捧げるにふさわしいものを慎重に見定める精神性を字源に読み取る。古典には『書経』『論語』に「擇善而從之」、『中庸』に「擇而執之」の語が見え、善を選び取り堅持することは儒家倫理の中核であった。すなわち「択」は単なる選択ではなく、価値判断を伴う、知性と倫理に裏打ちされた選びの行為である。「択一」「選択」「採択」「取捨択(選)」の熟語が示すように、複数の選択肢から最適解を見出す知的営為を象徴する。日本語においても「択ぶ」は「選ぶ」と並び用いられ、慎重なる選定の意を担う。「択」は、雑多な情報や選択肢の中から本当に大切なものを見極め、自らの意志で良きを採る、聡明にして倫理的な判断力を象徴する字といえる。
構成要素
扌(手)+ 睪(吟味する、声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
手で吟味して選び取る
えらぶ、選択する、採択する
本質を見極めて最善を選ぶ、聡明で誠実な判断力
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。