◆ 元の意味(古代)
斗を傾けて中身を汲み取る、ななめ
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KANJI ETYMOLOGY
sha
画数
11画
成り立ち
形声
部首
斗(とます)
分類
常用漢字
余と斗から成る。器を傾けて中身を移す動作の字。
ORIGIN
『説文解字』斗部に「斜は抒なり、斗に从ひ余の声、讀みて荼の若し」とあり、許慎は「抒(くみ出す)」を以て訓じ、斗(柄杓状の量器)を傾けて中身をすくい取る動作を本義とする。白川静『字統』では、斗は穀物や液体を計量し汲み移す器であり、これを「余す(よ・伸ばす・斜めに伸ばす)」動作で傾けるところから「ななめ」の意が生じたと説く。すなわち斜の原義は静的な「斜め」ではなく、器を傾けて液体や穀物を移し取るという動的な所作にあり、傾きはその結果として現れる姿勢であった。藤堂明保『漢字源』は同源語として「邪(ねじれて正でない)」「余(横に伸びる)」「茶」を挙げ、「真っ直ぐではなく横にずれる」を共通義として整理する。古典では『楚辞』九辯「卬明月而太息兮、歩列星而極明」の天体運行や、『漢書』天文志の星宿の傾きを記す描写に見える。後世の漢詩では杜甫「斜陽」、李商隠「斜風細雨」など、傾く夕日や柔らかく斜めに降る雨を詩情豊かに詠う語として愛用された。日本でも「斜陽・傾斜」と熟語で広く使われ、夏目漱石・太宰治の文学作品名にも採られる。人名にはまれだが、しなやかに角度を変えて世界を捉える柔軟性、固定観念を超える独自の視点を象徴する字としての含みを持つ。
構成要素
斗(量器)+余(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
斗を傾けて中身を汲み取る、ななめ
ななめ、はす、かたむく、傾斜
柔軟な視点と独自の角度で世界を捉える感性
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。