◆ 元の意味(古代)
琅邪という地名の表記。
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KANJI ETYMOLOGY
ja
画数
8画
成り立ち
形声
部首
おおざと
分類
常用漢字
ねじれを正す字。
ORIGIN
『說文解字』邑部に「邪、琅邪郡なり。邑に从ひ牙聲」とあり、許慎は本来この字を山東の地名「琅邪」の表記として捉えた。すなわち邪は形声字であり、意符の「邑(おおざと)」が地理・集落を示し、声符の「牙」が音を担う。白川静『字統』は、牙が交差して噛み合う上下の歯を象る象形であることに着目し、「牙」の持つ「ねじれ・交叉」のイメージが地名から転じて「ななめ・ゆがみ」の義を派生させたと説く。藤堂明保『漢字源』は、邪を「ya・ja」の音をもつ語族に属させ、同系の「斜(ななめ)」「衺(ゆがむ)」と語源を共有するとする。すなわち、まっすぐでなく傾く・交わる、というのが語族共通の根義である。やがて『論語』為政篇「思ひ邪なし」のごとく、心の傾きを指す道徳語として用いられ、ついには邪悪・邪気・邪神のごとく、正に対立する概念を担う字となった。古典では地名・疑問助辞(耶と通じ「や」)・形容語と多面的に機能し、字義の重層性が深い。命名においては負の含意が強く避けられるが、本来は「ねじれを正す」道徳の対極を示す警世の文字として、伝統的な字書では重要な位置を占める。
構成要素
牙+邑(おおざと)
STROKE ORDER
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MEANINGS
琅邪という地名の表記。
よこしま、正しくないこと。
★邪悪・不正の含意が強く、命名にはほぼ用いられない警戒の字。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。