◆ 元の意味(古代)
柄を握り器や星をめぐらす、つかさどる
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
14画
成り立ち
形声
部首
斗(とます)
分類
人名用漢字
倝と斗から成る。柄を握り器を回し巡らせる字。
ORIGIN
『説文解字』斗部に「斡は蠡柄なり、斗に从ひ𠦝声、楊雄・杜林説、皆以為軺車輪斡」とあり、許慎は「蠡(瓢箪を二つに割った柄杓)の柄」を本義とし、また楊雄・杜林の説では軺車(軽い馬車)の車輪の軸として用いるとも記す。白川静『字統』では、左の「倝」は旗が高く翻る象、右の「斗」は柄付きの器であり、両者あわせて「柄を握って器を回し中身をめぐらす」動作を表すと解する。ここから「めぐる・回転する・とりしきる」の意が派生し、特に古代では北斗七星の柄が天を巡って時刻と季節を司ることから「天の運行を司る」意にまで高められた。藤堂明保『漢字源』は同系字として「幹(中心となる柄)」「翰(鳥の羽軸)」を挙げ、「中心の柄として全体を動かす」を共通義とする。古典では『楚辞』天問「斡維焉繋、天極焉加」は天の軸を支える者を問う宇宙論的詩句であり、『淮南子』天文訓は北斗の運行を「斡旋」と表現する。日本では「斡旋(あっせん)」が法律用語・社会用語として深く定着し、人と人、利害と利害の間を取り持って巡らせる行為を意味するようになった。人名にはまれだが、物事を巡らせ取りしきる中心人物としての器量、人と人を結びつける媒介力を象徴する字としての含みを持つ。
構成要素
倝(旗)+斗(柄付きの器)
STROKE ORDER
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MEANINGS
柄を握り器や星をめぐらす、つかさどる
めぐる、つかさどる、あっせん、取り持つ
人を結び物事を巡らせる中心としての器量
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。