◆ 元の意味(古代)
長い羽の鳥、赤い羽
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
16画
成り立ち
形声
部首
羽(はね)
分類
人名用漢字
白く長い羽根の筆。学識と書翰を象る雅字。
ORIGIN
「翰」は羽を意符、「倝(かん)」を音符とする形声文字である。『説文解字』羽部に「翰は天雞なり、赤羽出づ」と載り、本来は赤い羽の長い鳥(山鶏の類)を指したとされる。藤堂明保『漢字源』は音符「倝」を「日が高く昇る・高い」意とみて、高く飛ぶ羽の長い鳥の意を含むと説く。白川静『字統』は「倝」を旗を立てた形と解し、儀礼に用いる羽飾りの旗との関連を指摘する。古代中国で長い羽根は筆記具(筆管)に用いられたため、転じて「筆」「文書」「手紙」の意となり、『文選』『晋書』などに「翰墨」「染翰」などの語が見える。日本でも「書翰(しょかん)」「翰林(かんりん)」など、文人・学者を象徴する語に多用される。「翰林院」は唐代に設けられた学者の役所で、知性と教養の象徴。諸橋轍次『大漢和辞典』に詳しい。人名用漢字で、聡明で文才ある人物を願う名に好まれる。
構成要素
倝(高く昇る音符)+羽
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
長い羽の鳥、赤い羽
筆、書翰、文書、手紙
学問と文芸に秀で、優れた筆をもって人々の心を動かす才人へ。翰林の徒として知性と気品を備える願い。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。