◆ 元の意味(古代)
土塀を築く際の支柱、転じて木の主軸
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
13画
成り立ち
形声
部首
干(かん・いちじゅう)
分類
常用漢字
天をつらぬく太い幹、揺るがぬ主軸の字。
ORIGIN
『説文解字』木部に「榦は築墻端木なり。木に従ひ倝声」とあり、本来は土塀を築く際の両端の支柱を意味した。後に「榦」の意符を木から干(柱・主軸)に替えた異体字「幹」が広く用いられるに至る。声符の「倝(カン)」は朝日が旗の上にのぼる形を描いた字で、高くまっすぐ立ち上がる意を含み、「翰」「韓」「乾」など天高く立つ・かわく字群を構成する。白川静『字統』は、倝声に「まっすぐ天に向かって立つ」意があるとし、木の主軸たる幹を「幹」と称したと解する。藤堂明保『漢字源』も、地面から天に向けて筋骨をなして立ち上がる柱・幹を原義とし、転じて事業の中軸、組織の中心人物の意となったと説く。「幹部」「幹線」「主幹」「根幹」などの語はみなここに由来し、揺るがぬ筋・要となるものを指す。日本では古来「みき」と訓じ、樹幹のたくましく直立する姿を端正な人格の比喩とした。十干(じっかん)の「干」と通じる用法もあり、暦の主軸をなすという意でも用いられた。豊かな枝葉を支える太い幹のごとく、組織や家族の柱石となる人を象徴する徳の字である。
構成要素
倝(まっすぐ立つ)+干(主柱)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
土塀を築く際の支柱、転じて木の主軸
みき、主軸、組織の中心、能力
家・組織の柱となるリーダー。揺るがぬ芯と統率力、たくましい才幹を願う名づけ屈指の字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。