◆ 元の意味(古代)
過ぎた日・ひと日前
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KANJI ETYMOLOGY
saku
画数
9画
成り立ち
形声
部首
日(ひ)
分類
常用漢字
ひと日を経て積み重なる時の流れを示し、昨日と日々の循環を担う字。
ORIGIN
『説文解字』巻七に「昨は累日(るいじつ)なり。日に从ひ、乍の聲」とあり、形声字として日が積み重なって過ぎてゆくこと、すなわち過ぎた日を表すと説く。白川静『字統』では、声符「乍(さ)」は本来、衣の襟元を縫い合わせる形を象り、「作」の初文として「つくる・なす」の意を持つが、ここでは音を借りて、ひと日が成り過ぎた日の意を担うとする。藤堂明保『漢字源』もまた、「乍」は「忽ち・たちまち」の意を含み、日が忽ちに過ぎ去ってひと日前となったことから「きのう」の意が生じたと説明する。古文では「昔」とほぼ同義に用いられ、『荀子』修身に「昨日の善を行ふ」と直近の過去を指す例が見える。漢代以降、「昨」はひと日前すなわち昨日を、「昔」は遠い過去を意味する語に分化していった。日本でも『日本書紀』『万葉集』以来、「きのふ」と訓じて直近の過去を表す語として定着し、和歌では「昨日今日」と時の流れの早さを嘆く常套句に多用される。命名字としては時の流れを尊ぶ趣を持ち、過ぎ去った日々を糧として今を生きる意を含む。直接の使用例は稀ながら、詩的情趣の濃い字である。
構成要素
日(太陽)+乍(忽ち過ぐ・声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
過ぎた日・ひと日前
きのう・昨日・直前の過去
過ぎし日を糧とする深み
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。