◆ 元の意味(古代)
木を刳って作った丸い食器
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KANJI ETYMOLOGY
wan
画数
12画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
木をくり抜いた丸い食器、温もりを盛る器
ORIGIN
「椀」は形声文字で、意符の「木」と音符の「宛(ワン・エン)」から構成される。許慎『說文解字』には独立した字頭としては立項されないが、後漢以降の字書に「木で作った圜(まる)き器なり」と注記される。音符の「宛」は『說文』に「屈艸自覆なり」と説き、身を屈めて中をくぼませる象であり、白川静『字統』(一九八四)もこれを承けて「宛は宀の下に夗(ゑん)を置く形で、内に屈み入る意を含む」と解する。したがって「椀」は木を刳って内部を凹ませた食器を表す造字意図を持ち、藤堂明保『漢字源』(一九八八)は同系語に「碗(陶製)」「盌(金石製)」「鋺(金属製)」を挙げ、材質によって偏を変えた一群の字であると整理する。中国では古く木製の食器が金属器・陶器に先行しており、新石器時代の遺跡からも漆塗りの木椀が出土する。日本に伝わってからは飯椀・汁椀・吸物椀など和食文化の中核器となり、輪島塗・会津塗など漆芸と結びつき「ぬりもの」の代表となった。語義は単に器を指すにとどまらず、「一椀の温かさ」「椀を交わす」など人をもてなす情景を喚起する。
構成要素
木(きへん)+宛(音符・内に屈む)
STROKE ORDER
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MEANINGS
木を刳って作った丸い食器
椀(食器)、木製・漆塗りの碗
温かさで人をもてなす豊かさ、満たされた円満
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。