◆ 元の意味(古代)
椋の大樹(中国・日本ともに高木の名)
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
ryo
画数
12画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
鳥が群れる椋の大樹、里山に立つ守護木
ORIGIN
「椋」は形声文字で、意符の「木」と音符の「京(ケイ・リョウ)」から成る。許慎『說文解字』木部に「椋、卽來なり」と記されるが、実体としては中国南方産のシナノキ科ないしクルミ科の高木を指したらしい。日本ではアサ科(旧ニレ科)の落葉高木ムクノキ(Aphananthe aspera)に充てられ、奈良時代以降『日本書紀』や『万葉集』にも見える古い和訓を持つ。白川静『字統』(一九八四)は音符「京」を「高大な丘に建つ宗廟の象」と説き、椋もまた里の高みに枝を張る巨木として神聖視されたと解する。藤堂明保『漢字源』(一九八八)は「京」に大きい・盛んなの意があり、椋がよく繁る大樹である点と整合すると述べる。日本各地に椋を御神木とする社寺が多く、岡山県の「巨椋(おおぐら)」、京都の巨椋池などの地名にも残る。果実は小さな黒い核果で、椋鳥(ムクドリ)が好んで集まることから鳥名にも用いられた。葉は表面がざらつき木工の磨き紙代わりに使われ、生活と深く結びつく。名に用いれば、地に根を張る堂々たる大樹の如き器量と、鳥や人が集う徳望を表す。
構成要素
木(きへん)+京(音符・高大)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
椋の大樹(中国・日本ともに高木の名)
ムクノキ、椋鳥、地名の用字
大地に根ざす器量、人や生命が集まる徳望
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。