◆ 元の意味(古代)
天秤の錘。物の軽重を量る道具
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KANJI ETYMOLOGY
ken
画数
15画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
常用漢字
天秤の錘から転じて、衆を統べる正義の一字
ORIGIN
旧字は「權」。『説文解字』木部に「權、黃華の木なり。木に従ひ雚声」とあり、本来は黄花を咲かせる木の名であった。音符「雚(カン)」はミミズク類の鳥の象形で、目を見開いて遠望する象意を持つ。白川静『字統』によれば、雚は祭儀における巫鳥として神意を覗き見る存在であり、權はその音を借りて重さを量る天秤の錘(おもり)を意味するに至ったと説く。藤堂明保『漢字源』では、ケンの音は「両端を釣り合わせ平衡を取る」音感を伴い、左右を均衡に保つ秤の機能と密接に関連すると述べる。原義は秤錘であったが、転じて「物事の軽重を量る判断力」、さらに「事を裁定する力」「権限」「権勢」の意を獲得した。『孟子』梁恵王上篇に「權せざるは、則ち軽重を知らず」とあり、適切に重さを量ることが正しい判断の根本であると説かれる。儒家思想では「経」(不変の原則)に対し「権」は状況に応じた最適な判断を意味し、両者が相俟って実践理性を構成するとされた。日本では「権中納言」「権少将」など、本官に次ぐ仮の官位を示す「ごん」の読みが宮中官制で発達した。新字体「権」が常用字となり、人権・権利・権威など現代社会の根幹を支える字となっている。
構成要素
意符「木」+ 音符「雚(カン)」。雚はミミズクの象形
STROKE ORDER
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MEANINGS
天秤の錘。物の軽重を量る道具
権力、権利、権威。正しく判断し統べる力
公正な判断力と統率の威厳。正義を貫き、状況を見極める聡明な指導者の風格
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。