◆ 元の意味(古代)
神鳥の挙動を凝視して神意を窺う。深く広くみる。
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
18画
成り立ち
形声
部首
みる
分類
常用漢字
本字「觀」。神鳥を観察する祭祀に発し、深く広くみる、あらわすの意。
ORIGIN
「観」は本字を「觀」とし、見部に属する形声字である。声符は「雚(くわん)」で、許慎『説文解字』巻八下の見部に「觀は、諦視するなり。見に従ひ、雚声」と記される。「諦視」とはじっくりと細部まで真実を見極めることであり、ただ「見る」「視る」を超えて、対象を深く凝視し、その真相をあきらかにする態度を含意する。声符「雚」はみみずく状の冠羽を持つ鳥(こうのとりや梟の類)の象形で、白川静『字統』はこれを古代の鳥占祭祀における神聖な鳥と見、神鳥の挙動を凝視して神意を窺う行為が「觀」字の根底にあると説く。すなわち「觀」は、宗教的・哲学的な眼差しを伴う「みる」を表し、現象の奥にある理を見極める語として位置づけられる。藤堂明保『漢字源』は「カン」音を「ぐるりと取り囲んで見わたす」意の単語家族に位置づけ、視野の広さと俯瞰性、対象を全体として把握する性質を字義の核とする。古典では『易経』に「觀」卦があり、上に立つ者が下を見、また下が上を仰ぎ見るという統治の理を象徴する。『論語』「察其所安」と並ぶ「觀其所由」、『荘子』『中庸』にも「觀」が頻出し、東アジア思想において根本的な認識語となった。日本では「観察」「観想」「観念」「観点」「観光」「楽観」「直観」など、思想・芸術・実践の各方面に広く展開し、命名では深い洞察と広い視野をもつ人物を願う字として古来用いられてきた。
構成要素
雚 + 見
STROKE ORDER
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MEANINGS
神鳥の挙動を凝視して神意を窺う。深く広くみる。
みる。眺める。ながめ。考え方。あらわす。
★物事の本質を深く見抜き、広い視野と高い見識を備えるように。
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本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。