◆ 元の意味(古代)
神前で対象を仰ぎ注視する。
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
shi
画数
11画
成り立ち
形声
部首
みる
分類
常用漢字
意志をもって対象に視線を向け、注意深くみる。神に祈りつつ示すことに発する。
ORIGIN
「視」は見部に属する形声字で、声符は「示」である。許慎『説文解字』巻八下の見部に「視は、瞻なり。見に従ひ、示声」と記され、「目を注いでよく見る」「仰ぎ見る」を本義とする字とされる。声符「示」は神を祭る祭卓の象形で、神前で示し示される神聖な対象を仰ぎ見るという宗教的な含みが原義に潜む。白川静『字統』は、この「示」の祭祀的性格を重視し、「視」とは単に肉眼で物を見るだけでなく、神意を仰ぎ、対象の本質を畏敬の念をもって見つめる行為であったと説く。そこから「重視」「凝視」「注視」のように対象を価値あるものとして意志的にみつめる意義が確立した。藤堂明保『漢字源』では、「シ」音を「まっすぐに伸びる」意の単語家族に位置づけ、視線をまっすぐ対象に向けて注ぐという字義の核を抽出している。「見」が眼前にあらわれた対象を自然に「みる」のに対し、「視」は主体の意志をもって積極的に見入る動作を表す点で対比される。古典では『論語』「視其所以、観其所由」、『礼記』「視於無形、聴於無声」など、観察的・洞察的な「みる」の語として頻出する。日本でも「視察」「視点」「視野」「監視」など、現代語の中核語彙として広く用いられる。命名では物事を正しく見つめる眼力、広い視野をもつ人物を願う字として、男女問わず用いられる。
構成要素
見 + 示
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
神前で対象を仰ぎ注視する。
みる。注意深くみる。みなす。考える。
★広い視野と深い洞察で、本質を見抜く力を持つように。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。