◆ 元の意味(古代)
舟を漕ぎ進める長い木の道具、かい
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KANJI ETYMOLOGY
tou
画数
18画
成り立ち
形声
部首
木(きへん)
分類
人名用漢字
波を切り進む推進の力。前進と航海の意志を宿す一字
ORIGIN
『説文解字』には櫂の独立した記載はなく、後世の字書において整備された形声字とされるが、『字統』『漢字源』はともにこれを「木に従ひ翟(テキ)聲」とする形声構造で説明する。声符「翟」には「とぶ、はばたく」の意があり、本来は雉(きじ)が羽ばたく姿を表す字である。水中で羽ばたくように動かして舟を進める道具、すなわちかいの本質を声符が見事に響かせている。『字統』によれば、古代中国の舟運文化において、櫂は短櫂(オール)と長櫂(ロングオール)に分かれ、前者は両手で漕ぎ、後者は櫓に近い使い方をした。日本においては『万葉集』に「ま櫂しじ貫き」など、舟人が両舷に櫂を貫いて漕ぐ情景が詠まれ、海と河の文化を支える基本道具として親しまれた。『漢字源』では、櫂は単なる道具名を超えて「自ら漕ぎ出す主体的な前進」の象徴とされ、転じて立身出世の比喩にも用いられたと記す。日本では人名漢字として2004年に追加され、「櫂(かい)」と一字で名づけられる男児が増えた。海原を切り拓いて進む力強さと、自らの手で道を切り開く独立の精神を宿す美しい字である。漕ぎ手の腕の力と意志の強さが、字形そのものから立ちのぼる。
構成要素
意符『木』+ 音符『翟(テキ)』
STROKE ORDER
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MEANINGS
舟を漕ぎ進める長い木の道具、かい
オール、舟を漕ぐ道具、転じて推進力
自らの力で道を切り拓き、力強く前進する人を願う字
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。