◆ 元の意味(古代)
身体から出る液、あせ
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
6画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
水と干を合わせ、皮膚から滲み出る汗を表す形声字。
ORIGIN
『説文解字』水部に「汗、身液也。从水干聲」とあり、許慎は汗を「身体の液」と定義し、水を意符、干を音符とする形声字とする。干は古音「カン」で、汗・銲などの声符となる。白川静『字統』では、干は本来盾や杵を象る武器の象形であるが、声符として用いられる際は「乾く・表面に現れる」の音義を担い、汗は身体から表面に湧き出して乾いていく液体を表すと解説する。藤堂明保『漢字源』もまた、干には「外に出る・押し出す」の語源的含意があり、汗は皮膚を通って体外に押し出される水分を意味すると述べる。古代中国医学では汗は陰陽の調和を示す生命兆候とされ、『黄帝内経』には「陽加於陰謂之汗」と記される。労苦や努力の象徴ともなり、「汗顔」「汗馬の労」など、恥じや功績を示す比喩にも用いられた。北方遊牧民の君主号「可汗(カガン)」の音訳にも汗字が使われ、東アジア史において重要な役割を果たした。日本では「あせ」と訓じ、勤勉・誠実・努力の象徴として用いられるが、生理的語感が強く人名にはほとんど採用されない。労働の尊さを示す字として日常語に深く根ざしている。
構成要素
氵(水)+干(音符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
身体から出る液、あせ
あせ・努力・労苦
★命名には用いない。生理的語感が強く、人名用としては避けられる。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。