◆ 元の意味(古代)
川の固有名、転じて滑らかに流れる脂
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KANJI ETYMOLOGY
yu
画数
8画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
なめらかに流れ艶めく、潤滑と光輝の本源
ORIGIN
『説文解字』水部に「油は水なり。武陵孱陵の西に出で東南、江に入る。水に从い由聲」とあり、本来は古代中国・武陵郡を流れる川(油水)の固有名であった。後に「由(音符)」を含む形声字として、植物や鉱物から取れる脂、すなわち「あぶら」を意味する語として広く転用された。白川静『字統』は、「由」を瓢などから滴る液体の象形と解し、水のごとく流れる脂を指す字へと展開したと説く。藤堂明保『漢字源』は「由」を「するすると伝い出る」意の音符兼意符と捉え、滑らかに流れ出る液体・油脂を表す形声字と分析する。『周礼』『礼記』には祭祀や生活に用いる油の記述があり、漢代以降は燈油・食用油・薬油など用途が拡大した。仏典では「油」が灯明・潅頂・治病の譬喩として頻出し、燃え続ける智慧の灯火の象徴ともなった。日本では『日本書紀』『延喜式』に油の調達記事が見え、灯火や食生活を支える基盤となる。「油然」(ゆうぜん:雲がもくもくと湧き起こるさま)は『孟子』の名句で、生気充溢を表す。名前に用いる例は限られるが、字義としては潤滑に物事を運ぶ柔軟さ、内なる輝きを保つ艶やかさ、絶えず燃え続ける情熱を象徴する。
構成要素
氵(水)+由(音符・伝い出る)
STROKE ORDER
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MEANINGS
川の固有名、転じて滑らかに流れる脂
油、あぶら、艶、なめらか
滑らかに事を運び、内なる輝きを絶やさぬ人
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。