◆ 元の意味(古代)
中国の大河・漢水
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KANJI ETYMOLOGY
kan
画数
13画
成り立ち
形声
部首
氵(さんずい)
分類
常用漢字
中国の大河・漢水を指し、漢王朝・漢民族・漢字など中華文明の象徴となった字
ORIGIN
『説文解字』水部に「漢は漾なり。東に流れて滄浪の水と為る。水に従ひ難の省聲」とあり、本義は中国を流れる大河・漢水である。漢水は陝西の嶓冢山に源を発し、湖北を東流して長江に注ぐ。段玉裁注は「漢水は天漢(天の川)に応ず、故に銀漢・雲漢の語あり」と、地上の漢水と天上の銀河とを対応させる古代天文観を説く。白川静『字統』は、字源は「水+𦰩(かん)」で、𦰩は人を火上にあぶり雨乞いをする巫祝の象であり、本来は雨乞い祭祀を行う水辺の意を含むという深い解釈を示す。すなわち漢水は古代の聖なる祭祀河川であった。藤堂明保『漢字源』は、漢の声系には「ひろびろと広がる」「天空のように広大」の語感があり、漢水の悠然たる流れと天の川の広がりに通じると分析する。前202年劉邦が項羽を破って建てた漢王朝は、漢中の地に発祥したことから国号を漢と定め、その後400年の繁栄を経て、中華文明の代名詞となった。漢民族・漢字・漢文・漢方など、中華文化の根幹を示す語として東アジア全域に浸透した。日本では「漢」を「あや」「から」と訓じ、渡来文化の象徴として用いられた。名前用字としては、雄大さ、文化的教養、男らしさ(好漢・偉丈夫の意)を込めて男児名に好んで用いられる
構成要素
氵(水)+𦰩(カン・雨乞い祭祀の象、また広大の意)
STROKE ORDER
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MEANINGS
中国の大河・漢水
漢、漢民族、漢字、男らしい男、天の川
雄大、文化的教養、男らしさ、悠久の流れ
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
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現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。