◆ 元の意味(古代)
斧を手にした成年男子・家長。
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KANJI ETYMOLOGY
fu
画数
4画
成り立ち
象形
部首
ちち
分類
常用漢字
家を統べる男性、父を表す象形文字。
ORIGIN
「父」は家族のなかで一家を統べる男性、すなわち父親を表す象形文字である。『説文解字』巻三下に「父は矩なり、家長にして率教する者なり。又を從へ杖を擧ぐるに象る」と記され、許慎は手に杖(または斧鉞)を持って家族を率い教導する者として父の字義を解した。古代中国においては、家長の権威の象徴として手に杖や鞭を執る姿が父の本義であったことが窺える。白川静『字統』では、甲骨文・金文の字形を精査し、「父」は石斧を手に執る形を象るものと説き、もとは部族や氏族の祭祀・労働を司る成人男性、すなわち労働と祭祀の主体としての成年男子を意味したと述べる。白川によれば、石斧は労働具であると同時に呪具でもあり、その所持者である成年男子こそが族の長たる父であった。藤堂明保『漢字源』は、字形を「右手に斧を持つさま」と説明し、斧をふるう力強い成人男子の意から、転じて家族の長、父親の意となったと解説する。藤堂は音通の観点から「斧(フ)」と「父(フ)」の音義の近接を指摘し、両字が同源であることを示唆する。三家いずれも父は家を率いる男性の象徴とする点で一致しており、家庭・家族の中心としての厳格さと包容力を兼ね備えた字である。
構成要素
象形(斧を執る手の形)
STROKE ORDER
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MEANINGS
斧を手にした成年男子・家長。
父親、年長の男性、父系の親族。
★家族の柱として一族を導く存在となること、頼られる人物となることを願う字。
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※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。