◆ 元の意味(古代)
雄牛、ひと際抜きん出た一頭。
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KANJI ETYMOLOGY
toku
画数
10画
成り立ち
形声
部首
うし
分類
常用漢字
雄牛、転じて抜きん出るを意味する形声文字。
ORIGIN
「特」は牛を意符、寺(シ・トク)を声符とする形声文字である。『説文解字』巻二上に「特は朴特、牛父なり。牛に從ひ寺聲」とあり、許慎は牡牛・雄牛を本義とし、群を率いる父牛、ひいては群れの中で抜きん出る存在を意味するとした。古代の牧畜において、雄牛は群れの中でひときわ大きく強く、群れを統率する象徴であったため、ここから「群中で一頭抜きん出る」「特別」「ひときわ」の意が生じた。白川静『字統』は、寺を声符として持つこの字が、本来は祭祀に用いる特定の一頭の牛、すなわち他に類のない選ばれた一頭を意味したと説く。白川は、祭祀における「特牲(とくせい)」が一頭立ての犠牲を指す語として古典に頻出することを示し、「ただ一つ」「ひときわ別格」という核となる意味を確認する。藤堂明保『漢字源』では、寺を「ぴたりと止める・特定する」音義の声符とし、群れの中で特定される一頭、抜きん出る一頭の意から、「特殊・特別・特に」という抽象的な意味へ自然に展開したと解説する。藤堂は「特等」「特異」「独特」など近現代語の発展を体系的に整理する。三家ともに、もと雄牛・選ばれた一頭の意から、抜きん出る・特別の意へ展開した字である点で一致する。命名では、ひときわ秀でる独自性、抜きん出る個性の象徴として男性名に好まれる字である。
構成要素
牛(意符)+寺(声符)
STROKE ORDER
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MEANINGS
雄牛、ひと際抜きん出た一頭。
特別、特殊、ひときわ、独特。
★ひときわ秀でた個性と、抜きん出る独自の輝きを願う字。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。