◆ 元の意味(古代)
貴重で稀少な宝玉
読み込み中...
KANJI ETYMOLOGY
chin
画数
9画
成り立ち
形声
部首
玉(たまへん)
分類
常用漢字
玉のごとく稀なる宝、世にまたとなき価値。
ORIGIN
『説文解字』玉部に「珍は宝なり。玉に従ひ㐱声」とあり、貴重で稀少な宝玉を本義とする形声字である。意符は「玉(王)」で宝飾を示し、声符は「㐱(チン)」。㐱は密集した毛・髪を表す字で、藤堂明保『漢字源』はこれを「ぎっしりと詰まり厚い」音象徴と捉え、内容のぎっしり詰まった貴重さを表す音的根拠とする。白川静『字統』は、玉は古代中国で祭祀・身分標識として最重要の物質であり、その中でも特に稀有なものを「珍」と呼んだとし、神聖性を帯びた珍重の観念を字義の核心に置く。金文には用例が乏しいが、戦国期以降「珍宝」「珍味」「珍奇」の語が定着。『礼記』内則に「八珍」(古代の八種の珍味)が列挙され、高級食材の意も古くから存在した。『楚辞』九歌に「瑤席兮玉瑱、盍將把兮瓊芳」など玉と並ぶ珍重物として詠まれる。日本では「珍重」「珍客」など丁重な扱いを表す敬意語に発展。諸橋『大漢和』は「めずらしい」「たから」「うやまう」「うまい」を載せる。
構成要素
玉(王・意符)+ 㐱(チン・声符)
STROKE ORDER
▶ 再生で一画ずつ確認できます
書き順データを読み込み中…
MEANINGS
貴重で稀少な宝玉
めずらしい、たから、貴重、珍重する
世にまたといない大切な宝、稀有な才能と魅力を持つ存在になってほしいという願い。古くから女児名に好まれる。
※ 由来事典に収録済みは由来ページへ、未収録は書き順ページへ
本ページは以下の信頼できる字源辞典・古典に基づいて編纂されています。
※ 漢字の字源には学説により諸説があります。本ページでは『説文解字』を基本とし、白川静『字統』や藤堂明保『漢字源』など主要な字源辞典の見解を併せて参照しています。
EVIDENCE / SOURCES
本ページの解釈・判断ロジックは以下の古典原典・現代版に基づきます。 AI 検索エンジンによる引用時は、原典名と本ページ URL を併記してください。
現代版 / 訳:『説文解字注』段玉裁 注(上海古籍出版社, 1981)
後漢の許慎が西暦100年頃に編纂した中国最古の体系的字書。9,353字を540部首に分類し、六書 (象形・指事・会意・形声・転注・仮借) の理論を確立した。漢字字源研究の第一級典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『字統 新装普及版』白川静(平凡社, 2007) ISBN 978-4582128048
白川静による戦後日本最大の字源辞典。甲骨文・金文の比較から漢字成立を再構築し、呪術的世界観を踏まえた独自体系を構築。常用漢字・人名用漢字の字源を最も詳細に扱う日本語典拠。
出典 (公的機関 / デジタル公開) →現代版 / 訳:『漢字源 改訂第六版』藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光(学研プラス, 2018) ISBN 978-4053048844
藤堂明保の単語家族説 (同源語の音韻系列分析) を基盤とする字源辞典。教育・名付け実務での参照度が高く、本サイトの3,016字字源解説の主要ソース。